都庁所在地論争に対する個人的な立場。

東京都庁の所在地は新宿か東京かという*1論争がある。どうしてそんな論争があるのかというと、「都道府県庁所在地」という言葉の曖昧さ*2と、東京23区(特別区)という「市に準じた」「区という名称の」特別地方公共団体の存在が原因だと、僕は思っている。

なお、ここで述べることは飽くまで僕の個人的な認識であり立場であり、単なる一意見に過ぎないことには注意されたい。

そもそも、都に都庁所在地を尋ねると、条例に基づいて「東京都新宿区」で始まるが、しかし「新宿区」ではなくフルの住所*3が返ってくる。所在区ではなく所在地なのだから当然であるし、僕はこのフルの住所こそが都庁所在地だと思っている。

しかしながら、世の中一般で「都道府県庁所在地」とは、「都道府県庁の所在する市」ないし「都道府県庁の所在する地方公共団体」として認識されているように思う。そうやって解釈しようとすると、フルの住所ではなく、市ないし地方公共団体の単位まで切り詰める必要がでてくる。

このとき、後者の認識をしている人の中での切り詰め結果は「新宿区」になるが、前者の認識をしている人の場合は話がややこしい。現在の特別区は「市に準ずる」が「市ではない」。ここで、「準ずるのだから市と同等に扱って良いだろう」という派閥の人は「新宿区」を解とする。だが、例えば埼玉県庁の所在地*4を「浦和区」ではなく「さいたま市」とすることを考え、「市ではない」ことに重きを置く人もいる。これらの人たちは「市」の単位に切り詰めようとするので、「新宿区」より上位の「東京都」ないしかつてこれらの区を束ねていた「旧東京市」を持ってくることになり、これが「東京」解釈となるのだ。

これらを踏まえた上で僕の取る立場は、

といったところである。

*1:僕はその視点自体が的外れだと思っているのだが。

*2:いや、実は学習指導要領では厳密な定義があるのかも知れないが。見たことがないので知らない。

*3:東京都新宿区西新宿2-8-1

*4:埼玉県さいたま市浦和区高砂3-15-1