『この恋と、その未来。』を読んでます。

※ネタバレ注意。

どうも僕はドストレートな「男と女」ではないものに吸い寄せられやすいらしく。

現在既刊4巻中の3巻目の冒頭を読み進めているところ。おそらくラノベというやつ。

ストーリーについて僕の拙い文章で語るのもちゃんちゃらおかしいので、そちらは「まぁ、いいから、ほら、読めよ」とだけ言っておいて、それ以外を中心に(でもネタバレはある)。

作中では広島市街周辺の様子が丁寧に描かれ、読み始めてすぐに「あぁ、これは作者さんは広島出身で、それはそれは郷土愛が強いのだろうなぁ」と感じられる、というのが大きな特徴の一つ。知りもしない広島市近辺の土地*1や、いくらかの広島弁になんとなく親しみが持てるばかりか、餅の名前を見ただけで噴き出すようにすらなったのだから、1巻のあとがきに書かれたもくろみは大いに成功している*2と言って良いはず。なんならストーリーの良さよりも、この点を伝えた方が作者さんは喜ぶんじゃなかろうか、と思わなくもない*3

ストーリーについても一言だけ述べるなら――ああ、これは上記の話をさらに上回るネタバレだろうから、そういうのを好まない人は回れ右した方がいいだろう。もっとも、ネタ「バレ」というほよりも、明らかに横たわる主題であるのだが――「この恋」が成就するときは、ハッピーエンドではないよね、という疑念のような気持ちが、僕をやきもきさせている。

おそらく完結は『三年目 冬』になるだろうし、最新刊の『ニ年目 春夏』はつい数ヶ月前に出たばかりのようだから、僕は今読んでいる第3巻を読み終えて最新刊も読んでしまったら、当面は気を揉み続けなければならないことになる。こんなことなら作品が完結して一気に読めるようになるまで出会いたくなかったなぁ。

ひとまずそれまでの間は、作中の世界が地続きになっているらしき同じ作者さんの完結済み既刊でも読んでお茶を濁そうか。

え?以前購入した『テリアさんとぼく』?あー……。あちらはまだ最初の2ページほどしか読んでないんですよ……。主題は手芸になると聞いているし(とはいえ女装成分もあるらしいのだが)、消化の優先度は少し下げてもいいのかな、と。

……それにしても、一気に2冊ちょっとを読んだせいかこの日記の文体が影響を受けてしまっているようないないような。気のせいかしら。

*1:ちなみにリアルな広島が舞台だ。

*2:3巻で岩国が出てきたときは「こいつ、やりよったで……!」という印象ですらあった。

*3:1巻後書きであんなこと言ってるしね。