英語版ヴァンガードプリンセスを開けてみた感想。

ウワサを聞いて、Groupees経由で入手したSteam版をResource Hackerで軽くチェックしてみた。
感想としては、「まともな方法で翻訳されたものではない」というところ。
ざっくりと言うと、各所に未翻訳のリソースが残っている点、リソースのロケールIDや、リソーススクリプト内の記述がどれもこれも日本語を指したままになっている点、まるまる差し替えられた起動時表示の画像リソースが9などという意味不明なLCIDになっている点、"MS Pゴシック"が指定されていたダイアログフォントをわざわざ"MS P????"に書き換えている――あるいは何らかの理由でそのように書き換わっている――点、が不自然すぎる。
少なくとも、2D格闘ツクールエンジンの開発環境であったであろう、そしてこれらのリソースを編集して英語版として再ビルドするのに最適な環境であろうところのVisual C++のような、リソースエディタを備えたまともな統合開発環境で編集されたとは思えない。
第一、それを編集したのが、それらの開発環境やソースコードなどの開発資源に対して充分な知識とアクセス権を持った、つまり関係する開発者であれば、当然リソーススクリプトの取り扱い方は知っているはずで、どうしてこんなめちゃくちゃな編集をするのか、というお話になる。
っていうかだ。そのエンジンのVCプロジェクトに対するアクセス権があって、それらダイアログリソースを編集して、再ビルドを行えるような日本人開発者で"MS Pゴシック"というのがフォントであるということを知らない者がいるだろうか。僕はいるとは思えない。
というわけで、まともな方法、要するに本来のエンジン開発者が、本来のエンジン開発環境できちんと修正した上で再ビルドする、という流れはまずなかったのではないかなと思いますし、何らかの理由でやむを得ずエンジンのバイナリを改変する手法を採ったと考えてもそれが開発者のやったこととは思えません。プログラミングとかよくわからんけど。